扉の夢

地震の影響で大学の日程がズレて、GWだって言うのに、大学に行かなきゃならなかった。
周りの人間、ルンルン気分。

それ見てると、大学行ってる自分がアホらしくなったよ。その時までは。

本当もう、その日は授業めいいっぱいで、疲れてたから、早く寝たいー、ってただそれだけだった。

疲労もあって、すぐに眠くなってきた。

突然、周囲が何もかも灰色の世界にいた。

誰もいなくて、自分一人だけ。

ああ、夢だな、くらいの心境だった。
その空間には、扉がぽつんとあった。自分とは、大体5メートルくらい距離があったと思う。

黒色の扉で、どういう原理か分からないけど、開いてた。でも、開いてるはずなのに、何も見えないんだ。

扉よりも黒い空間が、そこだけぽっかり空いてる。

夢だって、分かってた。でも、何故か分からないけどすごく怖かったんだ。

がし、

何かに、右手を掴まれた感覚がした。驚いて右手を見たら、影みたいな手?に掴まれてた。

しかもその影、よく見たら扉から出てる。

自分はあそこに入りたくない。でも、影がぐいぐい引っ張ってくる。

すごく強い力で、勝てなくてずるずる引きずられるだけで。
このままじゃ扉の中に・・・・・って所で、目が覚めた。

まだ夜中で、寝てからそんなに時間は経ってなかった。夢だったのに、もう馬鹿みたいに怖くてその日は寝れなかった。

これで終われば「寝ぼけてただけ。」で済ませられたんだけど。

この夢、6日連続で続いたんだ。

しかも夜中に目がさめて、もう一度寝ると・・・また同じ夢で、起きる。このループ。

しかも段々、自分の最初の立ち位置が扉に近くなってるんだよね。

6日目はもう、右手だけ扉の中に入った。

氷に突っ込んだみたいに冷たくて、慌てて起きて
右手触ったら・・・冷たいんだよ。

もう、ただただ怖かった。

多分、次の夜寝たら引き込まれる。

夢の中での立ち位置考えたら・・・確信に近かった。

その日はちょうど休日で。

夜中何度も起きたせいで眠いけど、寝たら・・・。

ふらふらだったけど、藁にも縋る思いで一番近くの神社に行った。

そこの神社は、小さい頃から初詣で来てるけど、実は自分、何の神様が祀られているのか、あまり知らなかった。

小さい頃、母が「稲荷神社」と言っていたから、狐の神様なんだろうな、くらいの感覚。

とにかく何かに縋りたくて、お賽銭あげて、「助けてください」
それだけ一心に祈った。

その日の夜は、怖くて仕方なかった。死ぬのかな、死ぬのかな、死にたくない。
もう頭の中、完全にパニック。

今考えると引き込まれる=死ぬ

なんて確定してないし、おかしな話だと思う。

いっそ寝なきゃいいんだけど、生理現象には逆らえなかった。

本当に目の前に、扉があった。その時はもう、影が右手を掴んでいた。

夢の中で、情けないくらい悲鳴上げた。死にたくない、死にたくない、って叫んだ。

ぽん、と。

パニックだった私の肩を、誰かが叩いてくれた。

すにで狂ったみたいに騒いでて、肩叩かれただけでも、発狂しそうだった。

叫びながら、思わず振り返ると男の人だった、と思う。黒い髪の男の人が、無表情で自分の肩を掴んでいた。

その人は何も言わないで、ただ自分を見つめていた。自分もその人を見て・・・段々、騒がなくなった。二人で黙って、見つめ合って。

その人は一度だけ頷て・・・空間に溶けるように消えてしまった。

数秒呆然として・・・慌てて右手を見たら、掴んでいた影も、そこにあった扉も無かった。

そこで目が覚めた。既に朝で、目覚まし時計が煩いくらいに鳴っていた。

その日の夜、扉の夢は見なかった。

後で調べたんだけど、どうやら参拝に行った神社は、稲荷じゃ無いらしい。

武甕槌神(タケミカヅチ)という祭神を祀っている神社で、詳しい年代は不明だけど、1000年くらい前から建っているらしい。

あの夢に出てきた人は・・・。もしかしたら、神様だった? そんな風に思いたい、自分がいる。

ちなみに、何で稲荷と教えたのか母に聞いたら「あそこの狛犬、なんか狐に似てたから。」
・・・それはどうなんだろう。

こんな微妙な話、最後まで付き合ってくれた方どうもありがとうございます。

明日は休みだし、神社に行こうと思います。夢のお礼と、もう一つ。

実は、扉の夢。

2~3日は平気だったんだけど、4日目にして、また見た。

今度は距離がそれなりに近い。

だから明日、頼んでくる。「助けてください」って。

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